これには、商標権侵害事犯、著作権侵害事犯、不正競争防止法違反等の知的財産権侵害事犯も含む生活経済事犯の令和5年(2023年)の検挙状況等がまとめられています。
まず、令和5年における営業秘密侵害事犯の検挙事件件数ですが、下記のグラフのように、最多である令和4年よりも若干少なくなっています。それでもやはり、検挙件数は増加傾向にあるのでしょう。
検年の検挙された法人としては、はま寿司の営業秘密を不正使用したカッパクリエイト社があり、カッパ社は地裁判決において3,000万円の罰金刑となっています(控訴済み)。
しかしながら、起訴されて有罪となった法人は、私が知る限りではカッパ社を含んで過去2社のみです。
このため、検挙されたとしても起訴されて有罪となる法人はあまり多くないのかもしれません。
とはいえ、転職が益々一般的となる今後において、転職者が前職企業の営業秘密を転職先で開示し、それを転職先で使用等する可能性も高くなり、その結果、検挙される法人も多くなるかと思います。
弁理士による営業秘密関連情報の発信